ここに国立政治大学のまとめたデータがあります。貴方は台湾人ですか?中国人ですか?それとも両方?というアンケートの結果です。ご覧いただけるとわかるのですが、『台湾人である』と答えた人が2014年をピークに多少減少気味です。一方『両方』と答えた人が2014年から少し増えていますね。2014年になにがあったのでしょうか?
この年、中国との間の『海峡両岸サービス貿易協定』批准に向けた審議が一方的に打ち切られたのに抗議する、学生たちを中心とする反対派のデモ参加者が立法院(日本の国会にあたる)を占拠しました。それを皮切りに広がった運動を『ひまわり学生運動』といいます。ちょっと何言ってるか分かりません!と言いたい富澤たけしな皆さまに簡単に説明すると
当時の総統 馬英九 中国派
海峡両岸サービス貿易協定 TPPみたいなもん
TPP加盟の賛否が日本でも問われていて、賛成派は経済発展を理由に挙げ、反対派は日本がアメリカに統治される恐れを挙げていますよね。要は全く同じ論調です。輪をかけて怖いのが相手がアメリカでなくあの中国であることと、馬英九さんが中国派であることです。これはもう台湾が中国に売り払われるんじゃないか? そんな恐れが根底にはありました。「中国に支配されたくない」という気持ちは「自分たちは中国人じゃなく台湾人だ!」という思いに変わりました。それが2014年に「自分たちは台湾人である」と答えた人がピークに達した理由です。
ここで一つブラックジョークをご紹介。以上の事から、あの中国派の馬英九さん、『台湾独立派の父』なんて呼び方されています。いやー大好き、こういうウィットに飛んだブラックユーモア。
さて笑ってばかりもいられません。問題はやはり、冒頭でもご紹介したように「自分たちは台湾人である」と答えた人が減ってきている一方、「台湾人でもあり中国人でもある」と答えた人が増えていることです。まあ大した変化ではないのですが、心配したくなっちゃう根拠があるんです。
いつか詳しく書きたいのですが、2008年に総統選挙がありました。台湾ってすごくて、自国の国家元首を国民が直接選挙で決めるんですよ。これすごくないですか?その当時の与党(要は総統を出してる政党ですね)は台湾派の民進党だったのですが、汚職事件で国民の嫌悪感は酷いものでした。その時に立候補したのが中国派の国民党の中でも、かなりの中国派である馬英九さん。ハーバード出身のスポーツ万能のイケメンです。もうこの時点でわたしは応援したくない!(ええ、単に僻みです、はい) しかもクリーンなイメージ、いう事ないですね。いやあるんです!
実は馬英九さん、アメリカ留学時代に台湾独立派の学生を片っ端から政府に密告していました。本人もそれを認めています。当時の台湾って、今の北朝鮮に近いものがあったって言えば、その酷さは伝わりますかね。そんなこんなで当時、私は反馬英九派の急先鋒(自称)として、夜な夜な酒場に出向いては、ミニスカートに気を取られる事もなく、時々は気にとられ、更には綺麗な女性の胸元にも気を取られながらも、如何に馬英九さんが危ないかを説く日々を送っていました。「このままじゃ台湾は中国になっちゃうよ」 でも誰も聞いてくれません。鼻で笑う人もいました。それは個人の意見なので良いのですが、怖かったのが後からコッソリと「君の意見に賛成だ」と言ってくる人が何人かいたこと。あの時の世論って 民進党=台湾派 を大声で支持できない空気がありました。わたしは外国人だから大丈夫だったんですね。なので台湾人はコッソリ支持表明する必要があったのです。
それが上記のひまわり学生運動から一転します。因みに下記の写真は運動のピーク時に撮られた写真。わたし大好きなんです、この写真。
台湾総督府を囲む50万人(主催者発表)のデモです。台湾人の意志と尊厳が感じられるいい写真ですよね。しかし、この中に少なくとも10数人の、当時私の意見に反対した人たちがいます。え?根に持ってるかって?ええ、持ってますよ!鼻で笑われましたもん! …まあ、それはいいのですが、直接選挙制度ゆえに、世論が反映されやす過ぎるんですね。それはそれでいい事なんですが、あまりに極端なのも考え物です。当時台湾派は声を発する事すらできませんでした。今やその逆です。Twitterなんか見てますと台湾派の声の大きい事。わたしも台湾派なのですが、どうしても2008年のこともあって、やや懐疑的になっちゃいます。考えすぎですかね?
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